お湯の注ぎ方で劇的進化！家庭で楽しむハンドドリップ完全ガイド

ハンドドリップの魅力は、なんといっても自分の手で味を調整できる点にあります。
中でも「お湯の注ぎ方」は味わいの決定打。
最初の一滴から最後の一滴まで、どのようにお湯を注ぐかで風味の印象は大きく変わります。

まず基本の流れを確認しておきましょう。
最初にフィルターとドリッパーをセットし、中挽きのコーヒー粉を適量入れます。
最初の注湯は"蒸らし"と呼ばれ、粉全体に少量のお湯を注ぎ、20秒ほど待ちます。
この時間でガスが抜け、味の抽出がスムーズになります。

続いて本注湯に入りますが、ここで最も重要なのが“お湯のコントロール”。
お湯を細くゆっくり、中心で500円玉ぐらいの大きさの円を描く方法が基本です。
このとき、勢いよく注ぐと雑味が出やすくなります。

自宅でのドリップでも、ちょっとしたマナーを意識するだけで雰囲気が大きく変わります。
特に誰かに淹れる場合、所作の美しさや丁寧さは、そのまま“おもてなし”の印象につながります。

例えば、フィルターをセットするときの動作一つでも「雑」か「丁寧」かは伝わるものです。
注ぐときも、落ち着いた所作で一定のリズムを保ち、音を立てずに注ぐことで、コーヒータイムがより豊かなものになります。

「お湯を何ミリ使えばいいの？」「どのくらいが適正量？」

──こうした疑問は初心者ほど多く持つものです。
実は、コーヒーの味わいを安定させるには、お湯の量と温度の管理がとても重要です。

基本的には粉10g～12gに対してお湯140～180mlが目安。
ただし、豆の焙煎度や好みによって調整は可能です。
浅煎りなら多め、深煎りならやや少なめにするのがセオリーです。

「コーヒーはお湯を入れるだけでいいでしょ？」

──そんな声もありますが、実際はそう単純ではありません。
お湯の注ぎ方一つで、味は“別物”になるからです。

ハンドドリップは、ただのお湯の注ぎ方一つで味が劇的に変わる繊細な技法です。
でも難しく考える必要はありません。
必要なのは「丁寧に向き合う姿勢」と「毎回気づきを記録する習慣」。

細く注ぐ、蒸らす、温度を見る
──この積み重ねが、あなたのコーヒーを確実に進化させます。
今日の一杯が少しでも昨日より美味しくなるように、注ぎ方を見直してみませんか？